埼玉県公立入試

100センチの中の4センチ。

ご存じのとおり,今年度の中学3年生が受ける次の入試(令和9年度入試)から埼玉県公立高校入試の制度が変わります。
 ・マークシートになる
 ・調査書の様式が変わる
 ・自己評価資料を自分で書いて提出する
 ・それをもとに全員に面接試験が課せられる
 ・入試日程が2日間(最長3日間)になる
など,いろいろな変更が見られます。
(詳細は,埼玉県教育委員会のHPの
 『令和9年度埼玉県公立高等学校入学者選抜に関する情報
でご確認いただけます。)

学校でも,現在の中学3年生には割と早い段階から周知されていたようなのですが,それ以下の学年には詳しく知らされていないケースがあるようです。
先日お問い合わせくださった中学2年生の生徒さんと保護者の方と体験授業前面談を行っていたときに,そのお話をすると,
「何かそういう話は耳にしたことはあるんですけど,詳しくは聞いていないです。」
と仰っていました。

特に調査書(内申書)に部活動や委員会・生徒会活動や検定取得級などが記載されなくなり,3年間の学校の成績(1~3年生の年間評定)だけになる,というお話には,
「ええ!そうなんですか!?」
とかなり驚いていらっしゃるご様子でした。

埼玉県の公立入試では3年間の学校の成績(1~3年生の年間評定)を何倍かして,係数をかけて点数化して,入試得点と合算して合否の判定をする形を採っています。
(この合否判定の方式をご存じない方も結構いらっしゃいます。)
以前は部活動や委員会・生徒会活動の実績,各種検定の取得級なども各学校の基準で点数化されて,3年間の学校の成績と併せて,調査書の得点(=所謂「内申点」)とされていました。
しかし,最初にも触れましたが,令和9年度入試以降は調査書の様式が変わり,学校の成績のみの記載となり,部活動や委員会・生徒会活動の実績,検定の取得級などは記載されなくなります。
つまり,調査書の点数は完全に学校の成績のみで決まるようになります。

では,部活動や委員会・生徒会活動の実績,検定取得級はどうなるのか。

今までのように,「県大会に出場したから●点」「検定で■級を取得したから●点」など具体的な点数化はされず,すべて,全員に課されるようになる面接試験(※)中で『総合的に』評価されるようになります。
※部活や検定などのアピールしたいポイントは,まずは「自己評価資料」に自分で書いて,それをもとに面接試験が行われる。自己評価資料自体の点数化や,合否判定の直接的な資料としては取り扱われない。

それでは,面接の点数はどのくらいになるのか。

ある公立高校の場合,≪入試500点+調査書300点+面接30点≫の830点を満点として合否の判定(1次選抜)をします。
割合にすると≪入試60%+調査書36%+面接4%≫です。

メジャーで100cmを引き出して,そのうちの4cm分を見てください。
…どうでしょう。ずいぶん短いと思いませんか?
ほんのちょっとですよね。

100%のうちの4%,ほんのちょっとだと感じたその4cmの部分に,部活も委員会も検定も全部まとめて凝縮されます。
じゃあ,残りの96cmは?
そうです。
すべて普段の学校の成績や入試の結果,つまり『勉強』の部分です。
つまり,かなり学力重視の入試に変わるということになります。

私たちが,受験は中1から始まってるんですよ,とお話をすると,
「そんなの,塾だから不安を煽っているだけでしょ?」
「生徒を集めるための常套句ですよね。」
と,よく言われます。
いいえ,違います。それが,紛れもない事実なんですよ。
(あ,もちろん生徒さんたちにはたくさん来て欲しいですけど。w)

でも,入試がどのように変わっていくか知っていただければ,
「勉強は中3になってから。」
「部活を引退してから勉強すればいい。」
と言っていられないどころか,中学生になってから…いいえ,もっと早い小学生のうちから,勉強の習慣を身につけ,勉強することを当たり前にしておくことがどれだけ大切になるか,お分かりいただけると思います。

さて。
この事実を知ってもなお,「勉強は中3になってから。」「塾はまだ早い。」と,勉強を後回しにできますか?

入試情報セミナーを行いました。



11月24日(月・祝)に
 入試情報セミナー≪どうなる?どうする?シン入試≫
を実施しました。
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基本的にいつも,パワポなどは使わずに「素しゃべり」でお話をさせていただくのですが,今回は特に,聴講された保護者・生徒の皆さんの熱量が高かったように感じました。
メモを取ってくださったり頷いてくださったりしながら,話の途中に「んー。」という感嘆?の声をあげてくださったり,本当に真剣に話を聞いてくださったため,私もいつも以上に気合が入り,10分程度予定時間をオーバーしてしまいました。
新しくなる入試への関心の高さを感じるとともに,どうなるんだろう?という生徒・保護者の皆さんの不安の大きさを感じました。

セミナーの冒頭と締めでもお話したのですが,「うわさ話のような不確かな情報ではなく,『正確』で『新鮮』な情報を得ること」は受験でも大切で,それが不安を和らげることになると思います。
実際,新しい入試がどうなるかは,結局のところフタを開けてみないと,実施されてみないと分からないところは少なからずあります。
そのうち,「徹底予想」とか「完全予想」とか冠したコンテンツも出てくることでしょう。「AI予想」とか言うのも出てくるかもしれません。
実際にゲンブツを見ていないものに対して「徹底」「完全」なんていうのは無理な話。
目を引く前半部分の単語に惑わされず,後半部分をちゃんと見て,「まあ,あくまで予想ですからね」と受け流し,今まで通り,やるべきことにしっかりと取り組んでいきましょう。
過剰に不安がる必要はありませんが,正しく不安がるようにしてくださいね。


今回の情報セミナーがシン入試を受験する生徒・保護者の皆さんのご参考になれば,一助になれば幸いです。
また新しい情報が公開されたり訂正・修正があったりした折には,情報セミナーを実施できたらなと考えています。


祝日のお忙しい中,多数のご参加をいただきありがとうございました。
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(*´-`) .。oO(会場の公共スペースの新聞コーナーの注意書き。
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(*´-`) .。oO(乾燥してるからね。空気も指先も。ページめくれないよね。w

納得のいく決断を。

つい先ほど、
 令和7年度 埼玉県公立高等学校における入学志願者数
が発表になった。
公立高校出願後、今か今かと首を長くして待っていた受験生、保護者は多いだろう。

近隣の県立高校を見ると、

 越ヶ谷   1.34倍(1.44倍/昨年同時期)
 越谷北   1.26倍(1.17倍)
 越谷南   1.47倍(1.43倍)
 越谷西   0.95倍(0.95倍)
 越谷東   1.07倍(1.07倍)
 春日部   1.41倍(1.48倍)
 春日部東  1.08倍(1.10倍)
 春日部女子 1.05倍(1.19倍)
 久喜    1.09倍(1.03倍)
 杉戸    1.41倍(1.24倍)

昨年比で倍率増加は、越谷北、越谷南、久喜、杉戸の4校。
あとは横ばいかやや減少といったところ。

さて。
この倍率を見て、受験生や保護者は何を思うのだろうか。
「志願﨑、変えた方がいいかな…。」
まあ、このあたりだと思う。
特に、イマイチ成績が伸び悩んでしまっている受験生は。

県立入試に絶対はない。
この成績なら絶対に受かる、ということも、この成績なら残念な結果になる、ということもない。
(満点と0点は除外。ちゃんと入試を受けたら、という話。)
公立高校の入試は、あくまでも「学力検査」だ。
身体測定や体力測定みたいなもんで、学力測定みたいな感じ。
「中学校までの学習がどこまで身についているか測定させてね」的な。
でも、学校にはキャパがあるから、
「申し訳ないんだけども、上から350名のところで線を引かせてね」
っていうのが、公立高校の入試。

だから、◎◎点取れれば絶対に受かる、という保証はない。
志願先(のランク)を下げたからと言って、受かるという確証もなければ、下げなかったからと言って残念な結果になるという確証もない。
とどのつまり、当日受けてみないと、結果が出てみないと分からないんですよ。

この倍率を見て、じゃあ、志願先をどうするのか。
それについて、「こうしなさい。」とか「こうするべき。」なんて答えは、私は持ち合わせていない。
冷たいようだけど、「自分で悩んで決めなさい。」としか言えない。

ただ、一つだけ言えるのは、100%後悔のない受験なんてない、ということ。

A高を目指してて、今、ちょっと下げてB高にしようか悩んでいるとする。

①そのままA高を受けて良い結果になる。 
 ⇒ギリギリで入ったため、入ってから勉強で苦労する。 
 ⇒「あのとき、B高にしておけばよかった。」
②そのままA高を受けて残念な結果だったとする。
 ⇒もしかしたらB高だったら結果は違ったかも。
 ⇒「あのとき、B高にしておけばよかった。」
③B高に下げて受けて良い結果になる。
 ⇒もしかしたらA高でも行けてたかも。
 ⇒「あのままA高を受けておけばよかった。」
④B高に下げて受けて残念な結果だったとする。
 ⇒この結果ならA高にチャレンジしてもよかったよな。 
 ⇒「あのままA高を受けておけばよかった。」

ほら、いずれにせよ、何らかの後悔は出てくる。
100%後悔のない受験なんてない。


要は、自分の選択とそこから生まれる結果に、納得できるかどうかだ。
それが最良の決断だ、と思う。
それに、納得した上での決断なら、後悔は減らすことができる。
かもしれない。


受験生の皆さん。
人生最初の大きな決断だ。
悩んで悩んで、自分で納得ができる、前向きな決断を。

そして、時間は残りわずかだ。
決断したら、あとは脇目も振らず、手、動かせ。
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