今年度最後(きっと)の塾対象説明会は公立高校だった。
今年度は公立高校の塾対象説明会が多数開催され,今まで足を踏み入れる機会のなかった公立高校にうかがうことができ,本当に勉強になった。
(*´-`) .。oO(来年度もさらに増えるといいなあ。
さて。
昨日は,埼玉県立越谷北高等学校へお邪魔した。
県立越谷北高校は,東武スカイツリーラインせんげん台駅から徒歩20分くらいのところにある。
もっとも,ウチからは最も近い(公立私立併せても最も近い)高校なので,徒歩・自転車圏内だ。
因みに私立で最も近いのは駅の向こう側の獨協埼玉高校だが,うーん,徒歩では行きたくない。w
昨日は自転車でうかがったので,所要時間は3分程度。
うん,最速。w
オマケに越谷北高前の道路(北高通り)は本当によく通る。
ウチのわんこのお散歩ルートなのだ。w
勝手知ったる,というヤツである。
裏道を使い,13時受付開始13時30分開始予定で,ウチを13時に出て楽勝で間に合った。
最も見知った学校だが学校内へ入る機会はなかったため,
「北高もジュクセツやってくれないかなー。」
と思っていたところだったので,とても楽しみにしていた。
越谷北高校は県内の公立高校の中では所謂「上位校」だろう。
それゆえ,「頭が良い」「勉強が大変」「真面目」そんなイメージを持たれ敬遠されがちだ。
事実,卒塾生の中にも,北高か越高(越ヶ谷高校)か迷って最終的には越高という進路選択をするという生徒が何人もいた。
そのほとんどが「入ってから(勉強が)大変そうだから。」という理由を口にした。
勉強ばっかりで自由度が低いんじゃないか。そういうことだ。
それは越谷北高の先生方も重々承知で,校内見学の折に
「北高と越高で,越高を選ぶ決め手って何なんでしょうか。」
と先生方から逆に質問をされた。
「越高は自由,っていうイメージが強いんだと思います。」
とお答えしたが,イメージ(勝手なイメージなんだけどね)ってそういうときに大きく影響してしまう。
今日の説明会のレジュメの中に,入学前後での北高生の印象を在校生に聞いたアンケート結果があった。
入学前の印象では
・真面目41% ・賢い27% ・静か17%
と,やはり真面目で頭が良いイメージがあったようだ。
入学後の印象では
・個性的35% ・活発28% ・真面目17%
となっている。
活発というのは意外だなと思って説明を聞いていた。
頭が良い,とはどういうことだろう。
「頭が良い」というのと「真面目」というのはイコールではないように思う。
もちろん「オベンキョウができる(テストで点数がとれる)」だけでもない。
思うに「頭の良さ」とは「知性を磨き続けられる力」なのではないだろうか。
常に自分をブラッシュアップし,アップデートし続けることができる人は,いつでも知性に満ち溢れ,そういう人を見たときに「頭の良い人だな」と感じるのだろう。
そのためには知的好奇心が旺盛でなくてはならない。
越谷北高校の理数科の生徒さんたちは
「特に個性的だ。」
と説明会の冒頭,片野秀樹校長が仰っていた。
個性的とは変わっていると同義に使われるが,それは違う,と思う。
知的好奇心が旺盛なのだ。
いろいろなことに興味をもって吸収するから,きっと「フツー」の人からは良く分からん変わった人に見えるのだろう。
越谷北高校の理数科には,その知的好奇心を満たしてくれる環境が十二分に備わっている。
グループごとにテーマを決めて研究をする『課題研究』がその一つだ。
校内見学の際に,中間テスト最終日の放課後にもかかわらず研究に取り組んでいるグループがあった。
お話をする機会があったが,皆さんとても明るくハキハキと受け答えしてくれてとても気持ちが良かった。
校長,教頭を含む先生方に引き連れられた,何だかよく分からんオジサンたちに取り囲まれたのにもかかわらず,だ。w
「ウーパールーパーです。かわいいですよね。」
「かわいいね。最初見たとき,一瞬なまずかと思ったよ。」
「違いますよー。w」
確かに活発だ。
因みに,うずらちゃんもいた。卵から孵したそうだ。
上手く言えないのだけれど。
生徒さんたちが溌溂としているのは,きっと自信があるからなのだろう。
自分自身が優秀であると程良く知っているのだ。
自己肯定感を程よく持っている。
だから,自信を持って受け答えができる。
それが溌溂とした印象になるのだろう。
それが溌溂とした印象になるのだろう。
程良くじゃないと,今度は「鼻っ柱の強い」「鼻持ちならない」イメージになってしまう。
(ごめんなさい。今だから言うけど,北高生にはちょっぴりそういうイメージを持っていました。今回訪問して180度イメージが変わりました。)
程良くだから良い。程良くだから面白い。
校長とお話をさせていただく中で,
「(教えていて)一番面白い層だと思う」
と仰っていた。
しかし,
「面白いけれど,今一歩突き抜けない。それが今後の課題だ」
ということも仰っていた。
昨年度来,公立高校を訪問させていただくたびに,公立高校は森の中のいろいろな木で,1本1本の木が自分の役割を持っているのだ,という思いを強くしている。
そうだとしたら,今の越谷北高の姿が越谷北高の役割なんじゃないかな,と思う。
進学実績は確かに大切だ。
でも,個性的な子たちの知的好奇心を満たせる環境があるのって,中学時代にちょっと息苦しい思いをしていた『個性的』な子たちにとっては最高なことなんじゃなかろうか。
だって,ウーパールーパーがいたりうずらを卵から孵したり,カブト虫やクワガタの幼虫をひっそり飼育してる学校なんて,なかなかないでしょ。w
校内見学をしていてこんなにもワクワクが止まらない学校には,そうそう出会えない。
あとは,その面白い(興味深いの方ね)環境を如何に受験生や保護者の方に伝えるか。
そっちの方が今後の課題なんじゃないかなと感じた。
「北高は近くて遠い。行ければ(近くて)いいんですけどね。」
地元だから聞こえる,受験生や保護者さんの声がある。
誤解を恐れずに言うなら,近さで選ばないで欲しい。
この学校の本質は,そんなところにはない。
中身をしっかりと見て,この学校の面白さに気づいて欲しい。
そうすれば,絶対に行きたい!って思いで勉強にも身が入ると思う。
校舎は明るかった。
HR棟は改修工事済み。残る2棟はこれから。
バリアフリー対応。ただしエレベーターは無し。
自習室。高3優先だそうだ。
進路室は赤本だらけ。
理数科の皆さんの名入り白衣。いいなあ。私にも欲しい。w
図書館にあったチェス。『相棒』のと同じだそうだ。
今回,学校を訪問する機会を設けてくださった越谷北高校の先生方,本当にありがとうございました。