タイトルが長いな。w

11/26に栗橋北彩高校で行われた
 ・県立庄和高校
 ・県立白岡高校
 ・県立幸手桜高校
 ・県立栗橋北彩高校
の4校による『塾対象合同説明会』へうかがった。
県立高校による塾対象説明会への参加は,6月の草加高校と今回の4校と,今年度は2回目だ。

はっきりと言ってしまうが,この4校は,偏差値が高い訳ではないため,ずば抜けて進学実績が良いわけではない。
それが一因なのか,募集には苦戦しているそうだ。
「偏差値帯が高くない」と聞くと,「荒れている学校なんだろうな」というイメージ(勝手な)もあり,ちょっと避けられてしまう傾向もあるのだろう。

そこで,生徒募集に繋げるための今回の塾説なんだろうけど,ちょっと時期が遅いと感じた。


4校のプレゼンを拝聴していて,特に強く感じたのは,先生方がとても生徒思いだ,ということだ。
…んー。w
ものすごく安っぽく聞こえるなあ。w

偏差値が高くない学校には勉強が苦手な生徒が集まる。
勉強が苦手な生徒たちの多くは,卒業後の進路に就職や専門学校を考えているだろう。
そんな生徒たちにゴリゴリの大学受験指導をするのは逆に不親切。生徒思いとは言えない。
中学で学習した基礎的な内容を補完する。それらを社会に出て役立てられるように,資格などの勉強へ繋げていく。
高校で丁寧な学習指導を受けていくうちに,大学への進学を考える生徒も現れるだろう。
そういう生徒へは,適宜,大学受験指導もする。

4校が4校とも,もちろん学校ごとに違いはあるが,そういう生徒思いの指導をされているようだ。
それは,入学してきた生徒さんたちの特性をよく理解した上で,生徒さんたちに何が必要でどんな指導をするのが最適か,ということをしっかりと考えられているように感じた。
(他の学校がそういうことをしていない,と言いたいのではなく。)

多くの私立高校が,例えば,どういうカリキュラムで,どういうコースを設けていて,どういう進学指導をしているか,という点で特色を出している。
スポーツで全国大会を目指しながら難関大学へ進学している生徒もいますよ,というような。
ただ,そういったアプローチの仕方は違えど,どの学校も基本的には『大学進学』に重きを置いている部分を見れば,同じだ。
しかし,草加高校,今回の4校,そして一昨年行った不動岡高校を比較して,公立高校はもっと深い部分で違いがあるように感じた。
どのような生徒層が集まるかを熟知し,それぞれの学校の生徒層に合わせた進路や将来に向けた指導を行う。

根っこは同じで枝があっちこっち向いている大きな大きな木が私立高校なら,公立高校はそもそも木が違う。色々な木が集まった森が公立高校だ。
それが,完全に勝手なイメージで『没個性』的だと決めつけていた公立高校の,個性なのではないだろうか。


私たちは1年間で20校くらいの塾対象説明会へ参加する。ただし,殆どが私立高校だ。
だから,各私立高校の特色についてはある程度知っているつもりだ。
受験生が学校選びで悩んだとき,その生徒にはどの学校が最適だろうか考え,アドバイスできるくらいには。
しかし,公立高校を選ぶときの進路指導については実に受動的であることに,今回気づかされた。
 
 生徒「県立●●高校に行きたいんです。」
 私「何でその学校なの?」
 生徒「~~~だからです。」
 私「なるほど。まだ偏差値が届いてないから,もっと勉強しないとね。」

って感じの,受動的な,数値的な指導しかできていない。
どの公立高校がその生徒に最適なのか,それを考えられるだけの材料がないのだ。

公立高校にお邪魔できる,このような機会はとても貴重だと感じたし,もっといろいろな学校で開催してくれたらいいのにと思う。
出来れば,校内を見学したいし授業も見たい。
もっともっと公立高校の特色を知りたい。情報を得たい。


そんなことを強く感じた塾説だった。

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貴重な機会をいただいた,庄和高校,白岡高校,幸手桜高校,栗橋北彩高校の担当の先生方,そしてご紹介くださった教育ジャーナリストの梅野弘之先生,本当にありがとうございました。