私立入試まであと2ヶ月,県立入試まであと3ヶ月と少しとなった。
この時期に,本腰を入れて勉強をしている受験生がどれだけいるだろうか。

数ヶ月前,今年の受験生は出足が遅い,という話を授業中にした。
やらなけりゃ成績が上がるはずない,という話は,
もうミミタコレベルで話している。

そんな中,毎日自習に来る生徒,授業後に残って自習をしていく生徒は
顔ぶれが決まってしまった。


私立高校の入試に関しては埼玉には独特の仕組みがある。
この仕組みは,県立志向が強い埼玉県の受験生(と保護者)に対して,
「私立高校の合否は心配しないで,県立入試に向けて存分に勉強してね。」
という仕組みである。

が。
それをうまく活用できる受験生と,そうでない受験生がいる。
そうでない受験生とは,
『すっかり安心して,私立入試直前になって漸く勉強し始め,
 それが終わってから慌てて県立入試に向けて勉強し始める』
受験生のことだ。
これでは本末転倒である。


入試は定期テストとは違う。
当然,指定された範囲もない。
(強いて言えば,小・中学校で今までに学習したこと,という広大な範囲だ。)
直前にチョチョッと勉強するとか,一夜漬けで何とかなるとか,
そういうものではない。
「積み重ね」がモノを言う。
積み重ねるためには,膨大な時間が必要だし,膨大な学習量が欠かせない。
多く見積もって,(6+3)年分を数週間で何とかしようなんてのは,
土台,無理な話だ。
それでも,やらないよりはマシだし,今からでも間に合うかもしれない。

…かもしれない,なの?
そりゃそうだ。
絶対に間に合うよ!とは言わないし,そんな無責任なことは言えない。
(可能な限り間に合うように尽力する(主に尻を叩く)のが我々の仕事だ。)
やらなければ間に合う可能性は0%だ。
だが,今からでもやれば,その可能性は少なくとも0%ではなくなる。
その違いは,それはそれは分厚い紙一重だ。


これから先の進路を大まかに決めてしまうのが入試だ。
もしかしたら,将来,大人になってから,大逆転をするかも知れない。
その大まかな進路というヤツをひっくり返せるかもしれない。
そうやって伸し上がってきた人たちだって,少しは居る。
だけど,今このときに踏ん張れなかった人間が,将来,踏ん張れるかどうか。

あなたに,家でスマホいじったりダラダラしてるヒマがあるの?
家で出来ないっていうのなら,いくらだって場所は提供できる。
そのうちやる,の「そのうち」なんて,きっと永遠に来ない。
思い立ったら今,やれ。
ツベコベ言い訳探してるヒマがあったら,手,動かせ。


「これから先,何をしたらいいんだろう?それが分からない。」
という生徒は,まずはこちらを熟読してみるのも良いかもしれない。
教育ジャーナリスト 梅野弘之先生 オフィシャルブログ